こんにちは、Internet Explorer サポート担当の原です。
Internet Explorer (IE) における過去の大きな変更点を中心に、互換性に影響する情報をおさらいしていきます。
第 4 弾は、IE9 以降のアドオン管理に関する変更点を紹介します。
アドオン管理の強化
IE9 以降では、アドオン管理に関する変更点として、以下の 2 つの機能があります。
1) 新たにインストールされたアドオンを有効にするかどうかをユーザーに通知する
2) 読み込みに時間がかかるアドオンがある場合にユーザーに通知する (アドオン パフォーマンス アドバイザー)
アドオン パフォーマンス アドバイザー
Add-ons: Staying in control of your browsing experience (英語)
ただし、上記機能は BHO (Browser Helper Object) やツール バーなどの "ブラウザー拡張" に対してのみに働きます。
ActiveX コントロールのようなページごとに動作する "コンテンツ拡張" に対しては働きません。
IE9 以降では、BHO やツール バーの動作がユーザーの選択によって無効にされる可能性が高まります。
BHO やツール バー側の実装により上記機能を回避はできませんが、グループ ポリシーにより機能を制御できます。
以下の 2 つのポリシーが該当します。
[新しくインストールされたアドオンを自動的に有効にする]
[アドオンのパフォーマンス通知を無効にする]
グループ ポリシーの詳細は、以下のドキュメントをご覧ください。
Internet Explorer 9 のグループ ポリシー
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/gg699401.aspx
プラグイン フリー
マイクロソフトでは、Web 標準に準拠し、すべてのユーザー、あらゆるデバイスで機能する Web サイトの開発を推奨しています。
そのためには、BHO などの "ブラウザー拡張" や ActiveX などの "コンテンツ拡張"、いわゆるプラグインに依存しない必要があります。
上述の背景により、IE9 以降、ピン留めサイト (Pinned Site) においては、BHO やツール バーなどの "ブラウザー拡張" は動作しません。
また、Windows 8 / 8.1 の新しい Windows UI の IE においては、"ブラウザー拡張" および "コンテンツ拡張" のすべてのアドオンが動作しません。
なお、一時的な対応策として、新しい Windows UI の IE から、デスクトップの IE への切り替えをユーザーに促すオプションがあります。
具体的には、HTTP 応答ヘッダー、もしくは meta タグで以下のように指定します。
- HTTP ヘッダー
X-UA-Compatible: requiresActiveX=true
- meta タグ
<metahttp-equiv="X-UA-Compatible"content="requiresActiveX=true">
Web のプラグイン フリー化と Web サイト
http://blogs.msdn.com/b/ie_ja/archive/2012/02/02/web-web.aspx
Windows 8 と Windows 8.1 でのプラグインと ActiveX のサポート
http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/ie/hh920753.aspx
それでは、次回もよろしくお願いいたします!