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エンタープライズ モードの設定方法について

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こんにちは。日本マイクロソフトの北澤です。

今回は、Internet Explorer 11 でご利用いただける “エンタープライズ モード” の設定方法について、ご案内します。

 

エンタープライズ モードの基本的な機能については、以下のブログ記事でご案内しました。

 

早わかり!エンタープライズ モード

http://blogs.technet.com/b/jpieblog/archive/2014/08/08/3635654.aspx

  

この度発表されたIEサポートポリシー変更に伴い、2016年1月12日より最新版のIEのみがサポート対象となりました。

そのため、現行の最新版であるIE11 への移行を考える時期に差し掛かっているかと思います。

そこで今回は、IE11 において互換性のある状態のために用意されたエンタープライズモードの使い方と設定方法をご紹介します。

サポートが終了してもIE8で表示したい、IE11とIE8で見たいページがそれぞれにある、という方にまずはとにかく使い始めてほしい機能です。

使い方はそれほど難しくありませんので、是非本記事を参考にしていただけると嬉しいです!

 

0.前提条件

2014 年 4 月にリリースされた以下の更新プログラムを適用することで、エンタープライズ モードをご利用いただくことが可能となります。

Windows 7、Windows Server 2008 R2

 技術文書番号:2929437

 タイトル:Windows 7 および Windows Server 2008 R2 の Internet Explorer 11 のセキュリティ更新プログラムについて (2014 年 4 月 8 日)

 URL:http://support.microsoft.com/kb/2929437/ja

 

Windows 8.1、Windows Server 2012 R2

 技術文書番号:2919355

 タイトル:Windows RT 8.1、8.1 の Windows、および Windows Server 2012 の R2 の更新プログラム:2014 年 4 月

 URL:https://support.microsoft.com/kb/2919355/ja

 

上記の更新プログラムを適用することでエンタープライズ モードをご利用いただくことが可能となりますが、これらの更新プログラムのみだと以下の問題が発生いたします。なお、KB2956283 に記載の通り、問題はすでに修正されておりますので、ご安心ください。

 

  文書番号 : 2956283

  タイトル : Internet Explorer 11 crashes when you turn on or turn off Enterprise Mode in the Tools menu

  http://support.microsoft.com/kb/2956283/en-us

 

そのため、上記の修正プログラム (KB2956283) を個別に適用するか、エンタープライズ モードと併せて MS14-035 以降の更新プログラムも適用してください。

では、上記の更新プログラムの適用が完了しましたら、実際にエンタープライズ モードを設定してみましょう。

 

1. エンタープライズ モードを利用する方法

エンタープライズ モードで表示する Web サイトを登録する方法として、以下の 2 つの方法があります。

 

a. ユーザーが各自で登録する

b. 管理者がまとめて登録する

 

上記の 2 つの方法は、併用することも可能です。それぞれを使用する方法を後述しますので、ご参考ください。

 

1.1 ユーザーが各自で登録する

技術文書などでは、「ローカル制御」という用語で説明されている方法です。

IE11 の [ツール] メニューから、エンタープライズ モードで表示する Web ページを登録する方法です。エンタープライズ モードで表示したい Web ページにアクセスし、[ツール] – [エンタープライズ モード] を選択することで、その Web ページがエンタープライズ モードで表示されます。

この方法を使用する場合は、以下の手順でポリシーを設定する必要があります。ポリシーを設定していない場合は、[ツール] メニューに “エンタープライズ モード” の項目が表示されません。

 

1) グループ ポリシー管理コンソール (GPMC) から、[グループ ポリシー エディター] を開きます。

2) 以下のポリシーを設定します。

     [コンピューターの構成] または [ユーザーの構成]

       – [管理用テンプレート]

         – [Windows コンポーネント]

           – [Internet Explorer]

             – [[ツール] メニューからエンタープライズ モードを有効にして使用できるようにする]

 

3) [有効]を選択します。必要に応じて [ユーザーがエンタープライズ モードを有効にして使用した場合に、その対象となった Web サイトに関するレポートを受信する場所 (URL)] を指定します。URL の指定が無くても構成することが可能です。(この設定の内容については後述いたします。)

 

これで設定は完了です。ポリシーが [有効] に構成されると、Internet Explorer 11 [ツール] メニューに [エンタープライズ モード] という項目が追加されます。

 

 

 

この状態で、エンタープライズ モードで表示したい Web サイトにアクセスし、[エンタープライズ モード] の設定をクリックすることで、その Web ページをエンタープライズ モードで閲覧することができるようになります。エンタープライズ モードで閲覧している間は、アドレス バーの左にエンタープライズ モードのマークが現れます。

どの Web ページをエンタープライズ モードで表示するかは、クライアント内に記憶されており、次にそのページへアクセスした際は、最初からエンタープライズ モードで設定されています。エンタープライズ モードの設定を解除したい場合は、再度その Web ページにアクセスし、[エンタープライズ モード] の設定をクリックします。


 

 

※ 補足

ユーザーがエンタープライズ モードの設定を行った際、[ユーザーがエンタープライズ モードを有効にして使用した場合に、その対象となった Web サイトに関するレポートを受信する場所 (URL)] が設定されていれば、Internet Explorer は指定された URL に対して、ユーザーが指定した操作とそのページのアドレスを POST メソッドを使って送信します。その POST データをサーバーで処理/蓄積することで、管理者はユーザーがどのようなサイトで互換性の問題に直面したのか、またどのようなサイトを一元管理リストに追加すべきかを確認できます。この機能については以下の MSDN の記事に記載されておりますので、ご参考ください。

 

エンタープライズ モードのローカル制御とログを有効にする

http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/dn640690.aspx


1-2. 管理者がまとめて登録する

技術文書等では、「サイト一覧を使用する」という用語で説明されている方法です。

 

エンタープライズ モードで表示したいサイトを、管理者がまとめて設定する方法です。ユーザーが自ら設定する方法とは異なり、ドメインごとの登録も可能であるため、例えば社内サイトをすべてエンタープライズ モードで表示したいときに便利です。

この方法をする場合は、以下の手順でポリシーを設定するとともに、エンタープライズ モードで表示したい Web サイト/ドメインの一覧を記載した xml ファイルを用意し、Web サーバー上に配置する必要があります。


1) グループ ポリシー管理コンソール (GPMC) から、[グループ ポリシー エディター] を開きます。

2) 以下のポリシーを設定します。

     [コンピューターの構成] または [ユーザーの構成]

       – [管理用テンプレート]

         – [Windows コンポーネント]

           – [Internet Explorer]

             – [エンタープライズ モード IE の Web サイト一覧を使用する]


 

 

3) [有効]を選択します。このとき、併せて xml ファイルへの URL を設定します。(xml ファイルの作成方法は後述します。)


 

 

※ xml ファイルの作成方法

xml ファイルの作成手順は以下の通りです。

 

1) 以下の URL から、Enterprise Mode Site List Manager をダウンロード/インストールします。

      Enterprise Mode Site List Manager

     http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=42501

2) インストールが完了しましたら、Enterprise Mode Site List Manager を起動します。以下の画面が表示されますので、[Add] から Web サイトの URL やドメインを登録します。


 

 

3) 登録が完了しましたら、[File] – [Save to XML] を選択し、xml ファイルを保存します。

 上記の方法は以下の MSDN の記事にも記載されておりますので、ご参考ください。

     ファイルと Enterprise Mode Site List Manager を使ってエンタープライズ モードのサイト一覧に複数のサイトを追加する

    http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/dn640696.aspx


2. サーバー OS 以外からの設定 (リモート サーバー管理ツール)

エンタープライズ モードのポリシー項目は、IE11 がインストールされた環境でのみ表示されます。そのため、エンタープライズ モードに関するポリシーを配布する場合は、Windows Server 2008 R2、もしくは Windows Server 2012 R2 のドメイン コントローラーが必要です。なお、ドメイン コントローラーが上記のいずれでもない場合も、リモート サーバー管理ツール (RSAT) を利用することで、クライアント OS を使用して、ポリシーを配布することが可能です。エンタープライズ モードのポリシーを配布可能な OS は以下の通りです。

・Windows 7 (IE11 がインストールされている必要があります)

・Windows 8.1

それぞれの OS 用の RSAT は、以下の URL からダウンロード/インストールできます。

Windows 7 Service Pack 1 (SP1) 用のリモート サーバー管理ツール

http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=7887

Windows 8.1 用のリモート サーバー管理ツール

http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=39296

 

3. 参考情報

今回のブログでは、ポリシーを使用してエンタープライズ モードを利用する方法についてご紹介しました。また、エンタープライズ モードは、レジストリを直接編集することでも、利用することができます。以下の MSDN の記事に詳細が記載されておりますので、併せてご参考ください。

エンタープライズ モードとは

http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/dn640687.aspx

エンタープライズ モードのローカル制御とログを有効にする

http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dn640690.aspx

エンタープライズ モードを有効にしてサイト一覧を使う

http://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/dn640699.aspx

 

以上です。

ぜひみなさんもエンタープライズ モードをご利用してみてください!

 


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