こんにちは。日本マイクロソフト Internet Explorer サポート チームの片岡です。
今回は、Internet Explorer のバージョン アップをご検討いただいているお客様からよくいただくお問い合わせの中で、IE の HTTP(S) 通信を行う際の最大同時接続数について、ご紹介します。
IE11 にアップデートをしたら、プロキシ サーバーの負荷が増加した!
IE8 と IE9 以降では、Web ブラウジング時のパフォーマンス向上を目的として、同一ホスト名に対して持つことができる HTTP(S) セッションの最大同時接続数が変更となりました。
グループ ポリシーおよびレジストリの設定で変更できます。
IE8 以降、同一のホスト名に対して持つことができる HTTP(S) セッションの最大同時接続数は、以下の通りとなります。
特に、IE9 以降では、IE8 と比較してプロキシ サーバーに対してもつことができる最大同時接続数が倍になったため、クライアント - プロキシ サーバー間で確立している HTTP(S) セッション数が増え、その結果プロキシ サーバーの負荷が増加することがあります。
最大同時接続数は、グループ ポリシーおよびレジストリの設定で変更可能です。
Web サーバーへの最大同時接続数
Web サーバーと通信を行う際の最大同時接続数は、以下のグループ ポリシーによって変更可能です。
[ユーザーの構成 (コンピューターの構成)] – [管理用テンプレート] – [Windows コンポーネント] – [Internet Explorer] – [セキュリティの機能] – [AJAX] – [サーバーごとの最大同時接続数 (HTTP 1.1) (または HTTP 1.0)]
プロキシ サーバーへの最大同時接続数
プロキシ サーバーと通信を行う際の最大同時接続数は、以下のレジストリによって変更可能です。
キー:HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
名前:MaxConnectionsPerProxy
種類:REG_DWORD
値:2 ~ 128 までの数値
※ MaxConnectionsPerProxy のレジストリを有効化するには、Web サーバーへの最大同時接続数を変更するためのグループ ポリシーも併せて設定する必要があります。
しかし、Web サーバーやプロキシ サーバーへの最大同時接続数を減らした場合には、Web ブラウジング時のパフォーマンスに影響をする可能性もあります。
そのため、ロード バランサーなどでWeb サーバーやプロキシ サーバーに対して適切な負荷分散を行いつつ、必要に応じて最大同時接続数の変更をご検討ください。