IE11 がインストールされている環境でグループポリシーエディタを起動すると、以下のエラーが発生する場合があります。
- Windows 8.1 IE11
- Windows 7 SP1 IE11
解析中にエラーが発生しました。 ソース'$(string.verMgmtAuditModeEnable)'(属性 displayName で参照) が見つかりませんでした。 ファイル C:Windows\PolicyDefinisions\intres.admx,行1495, 列 249 |
エラーメッセージ内の"inetres.admx" ファイルは、Internet Explorer 関連の管理用テンプレート ( グループポリシーエディタの中で"管理用テンプレート" - "Windows コンポーネント" - "Internet Explorer" にある項目を定義しているファイル) です。
今回はこのエラーについて、これまでに確認されている原因と解決方法をご紹介します。
なお、記載している情報は 11 月 19 日時点の情報です。今後公開される修正プログラムによって、発生状況は回避策が変わる可能性もあります。その時はまた本ブログにも掲載する予定です。
原因と解決方法
Windows 7 SP1 (Windows Server 2008 R2) + IE11
2929437、及び MS14-051(2976627) を適用せずに、それ以降に公開された修正プログラム (MS14-052 以降)を適用した場合に発生することがあります。
※ MS14-051(2976627) は、2929437 を適用した環境向けの修正プログラムです。
解決方法
2929437、MS14-051(2976627)を適用してください。(MS14-052 以降が適用されている環境に、2929437、MS14-051 を後から適用しても問題ありません。)
修正プログラムの適用状況によっては、MS14-051(2976627) は Windows Update のリストに表示されない場合があります。この場合後述のサイトから個別にダウンロード、適用をお願いします。
* 2929437
Windows 7 および Windows Server 2008 R2 の Internet Explorer 11 のセキュリティ更新プログラムについて (2014 年 4 月 8 日)
http://support.microsoft.com/kb/2929437/ja
以下のサイトよりダウンロード可能です。
64bit OS 向け
Windows 7 x64-based Systems 用 Internet Explorer 11 の累積的なセキュリティ更新プログラム (KB2929437)
http://www.microsoft.com/ja-JP/download/details.aspx?id=42482
32bit OS 向け
Windows 7 用 Internet Explorer 11 の累積的なセキュリティ更新プログラム (KB2929437)
http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=42463
* MS14-051(2976627)
マイクロソフト セキュリティ情報 MS14-051 - 緊急
Internet Explorer 用の累積的なセキュリティ更新プログラム (2976627)
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/security/ms14-051.aspx
Windows 8.1 (Windows Server 2012 R2) + IE11
MS14-051(2976627) を適用せずに、それ以降に公開された修正プログラム (MS14-052 以降)を適用した場合に発生することがあります。
解決方法
MS14-051(2976627) を適用してください。(MS14-052 以降が適用されている環境に、MS14-051 を後から適用しても問題ありません。)
修正プログラムの適用状況によっては、MS14-051(2976627) は Windows Update のリストに表示されない場合があります。この場合後述のサイトから個別にダウンロード、適用をお願いします。
* MS14-051(2976627)
マイクロソフト セキュリティ情報 MS14-051 - 緊急
Internet Explorer 用の累積的なセキュリティ更新プログラム (2976627)
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/security/ms14-051.aspx
参考情報:IE11のインストール時の動作
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IE11 は、インストール時にインターネットに接続可能な環境である場合、自動的に最新の累積更新を取得しインストールします。
MS14-052 (KB2977629) 以降を Windows Update 等でインストールしていないにも関わらず本エラーが発生している場合は、この動作により、IE11 のインストール時に最新の累積更新が適用されている可能性があります。
※本動作でインストールされた更新プログラムはIEの[ヘルプ] > [バージョン情報] > [更新バージョン]でご確認頂けます
IE11 のインストール時に、自動的に最新の累積更新を取得させたくない場合は、"/update-no" を引数 として IE11 のインストーラーを実行してください。
なお通常の累積更新プログラムですと、それ以前に公開された更新プログラムの修正は全て含まれています。そのため最新の累積更新プログラムを適用すれば以前の更新プログラムを適用する必要はないのですが、MS14-051 (2976627) の修正は通常と異なり、それ以降の累積更新プログラムに含まれていません。
例えば最新の MS14-065 (2014/11 公開) が適用されていても、現象改善のためには MS14-051 を別途適用していただくことが必要です。
* MS14-065 (3003057) ※ 2004/11 時点で最新の累積更新プログラム
マイクロソフト セキュリティ情報 MS14-065 - 緊急
Internet Explorer 用の累積的なセキュリティ更新プログラム (3003057)
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/security/ms14-065.aspx
詳細
このエラーは、グループポリシーエディタを起動した環境の管理用テンプレートファイル (“admx” ファイルと “adml” ファイル) のバージョンに不整合が起こっているために発生します。
Admx、adml ファイルは、共に管理用テンプレートを構成するファイルですが、それぞれ以下の役割を持っています。
- Admx ファイルには、グループ ポリシー管理コンソール (GPMC) またはローカル グループ ポリシー エディタに表示されるカテゴリの構造および管理テンプレートのポリシー設定が定義されています。
- Adml ファイルは言語リソースファイルです。言語に依存する、GPMC またはローカル グループ ポリシー エディタに表示されるローカライズされた部分を提供します。各 .adml ファイルは、サポート対象の 1 つの言語を表します。
管理用テンプレートは、既定では C:\Windows\PolicyDefinitions フォルダに格納されています。
.admx および .adml ファイルの構造
http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc772507(v=ws.10).aspx
このエラーは、adml のバージョンが admx よりも古く、admx ファイル内の定義が、adml ファイル内で見つけられなかったことを示しています。回避方法に記載の通り、修正プログラムの適用状況によって、このようなファイルの不整合が発生する場合があります。
ご迷惑をおかけしており申し訳ございません。こちらのエラーが発生しましたら、上記の修正プログラムの適用についてご確認くださいますようお願いいたします。